2006年02月22日

『あの日にドライブ』

あの日にドライブ
荻原 浩著
光文社 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。


牧村伸郎は、大手都市銀行をやめ、タクシー運転手をしている。しかし、この仕事は次の仕事が見付かるまでのつもり。自分には、もっとあった仕事があると信じている。

タクシー運転手の仕事は、毎日のノルマを達成することも出来ず、上司に嫌みを言われ、円形脱毛症になっている。妻との会話も冷め、子どもたちにも疎まれはじめている。

過去の栄光にとらわれて、毎日後悔し、もしあの時こうしていたら、自分の人生は曲がり角を間違えたと、昔を懐かしみ、勝手に良いことばかりを妄想している牧村。なんて、未練たらしい男なんだと、読みながら、うんざりしてました。この牧村の妄想がまた、自分勝手でばかばかしい。

タクシーで右に曲がるか、左に曲がるかで、客が拾えるか拾えないか、ノルマが達成出来るか出来ないか決まってくる。タクシーの道選びが、牧村の人生の選び方とだぶっていくあたりは、うまいなぁという感じがしました。

隊長さんと呼ばれる年輩の運転手の後を付け、客を拾う努力をすることで、ノルマの達成も出来るようになる。そうすると、冷たいと思っていた妻のやさしさも見えてくる。

「あの時こうしていれば・・・」なんて誰もが考えること。

あまりにうじうじしていた牧村にうんざりしていた私も、知らず知らずに応援したい気分になりました。
【関連する記事】
posted by ロニママ at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 荻原浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。